山本夏彦『恋に似たもの』
久しぶりに山本夏彦さんの
『恋に似たもの』が読みたくなり、
ネットで中古の文庫本を買いました。
もしかしたら、
今、私は、
「恋に似たもの」に
憧れを覚えているのかもしれないですね。
山本夏彦さんは、エッセイの達人だと思っています。
山本さんが、向田邦子さんのエッセイを褒めるので、
『父の詫び状』を買って読んで、
彼女のファンになりました。
「ホルモンがみなぎってあふれて、美しい人がある。
それは男にも女にもあるが、ながくは続かない。」
『恋に似たもの』のエッセイ「もと美人たち」より
私は若い時に、このエッセイを読んで、
「ホルモンによる美人」と
「そうでない美人」がいることを知った。
以来、この人は、どちらに当てはまるか?
を時々考えているような気がする。
そうそう、肝心の「恋に似たもの」の話。
「女郎は客を振る。振って振って振りぬくことがある。」
「廓のそとの恋はすぐ成就しない。
だから廓のなかの恋は一層成就しないようにしたのである。
それが笑止なら末流の店へあがればすぐ成就する。
けれでもそこには恋に似たものがない。
恋に似たものが恋かと言われても困る。
恋と化物は同じで、そのうわさはしきりに聞くが
実物は絶えて見ないと西洋の諺にある。
いくら振られても通いつめれば、
しまいになびくこともあることも廓のそとと同じだと
知って通うのはすぐれた文化である。社交である。」
『恋に似たもの』のエッセイ「恋に似たもの」より。
戦前の初等教育では、「綴方(つづりかた)」という作文を
重視していたという。
戦前の方々の文章が上手いのは、そのせいかもしれません。
必要最小限にして、要点を得ていて、ユーモアもある。
女郎が客を振る話は、落語に沢山出てくる。
なかには、「五人廻し」のように、
一晩で五人を振る女性もいる。
なんだか、そんな世界で、
私は、大人の遊びをしたいのかもしれない。
「二千局盤来」参加記 in 山形県天童市
先日、将棋の駒の生産で有名な山形県天童市で実施されたイベント
『二千局盤来』に参加して来ました!
これは、「1会場で同時に行った将棋の対局数」のギネス記録に
挑戦するというもの。
目標数である4千人が同時に将棋を行うから「二千局」ですね。
今までのギネス記録は、東京で行われた千数百局だそうです。
出場者数が足りないので追加募集中とのニュースが出ていましたが、
無事に集まった数は4千7百人以上!
イオンモール天童の駐車場に設置された白いテントに
所狭しと並べられた将棋盤と駒の数に圧倒されました。
北は北海道から、西は福岡から集まったそうですよ~。
因みに、私は今、山形に単身赴任中なので、
車で約30分程の距離からの参加です。
グループの参加者は、グループの相手と対戦可能ですが、
私のような個人参加者は、当日、指定されたテントに行って、
相手の決まっていない人と対戦です。
私の相手は、宮城県から参加した大学生
建築を勉強中のまじめそうな好男子だったですよ。
制限時間は1時間。ギネスブックの評価員の方の合図で、
一斉に勝負開始です。
久しぶりの生の将棋の対戦は、面白かったです!
大学生の彼とは、レベルも同じぐらいで、
攻守が入れ替わる約40分の熱戦の末・・・
負けました(><)
惜しかったんですけどね。
まぁ、負けは負けですね。
ギネス記録を達成したかどうかの発表までは
時間がかかりそうなので、
相手の大学生と検討を称える握手をして、
会場を後にすることに。
今回のイベントは、参加費無料でしたが、
参加賞は良かったですよ~
「3月のライオン meet TENDO」と書かれた
箸、箸置き、ミニタオル、トートバッグなど。
天童市の市制60周年記念事業らしいですが、
大盤振る舞いですね。
ギネス記録へのチャレンジの結果ですが、
ネットのニュースによると
「イオンモール天童の駐車場(約7千平方メートル)に
長テーブル832台を並べ、4724人が計2362局を達成。
「1会場で同時に行った将棋の対局数」としてギネス世界記録
に認定された。」
そうですよ。
先月、山形市で実施された「日本一の芋煮会フェスティバル」で、
約4時間半で1万2695人分の芋煮を配り、
「8時間で最も多く提供されたスープ(芋煮)」部門での
ギネス世界記録にも貢献したので、
これで、ギネス世界記録の貢献2件目です!
楽しかったし、グッズも貰えたし、めでたし、めでたし。
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